傘の先に細い月。 ズルトラに届いた「豪雨情報」を参考に１０分早目に出たので、土砂降りに為る前に駅舎に駆け込む。 電車で１０分も行けば、青空に眩しい朝日。 濡れた傘が照れてるぜ… そんな昼休みに蒸し暑さと闘い乍、辿り着いたのは「饗 くろ喜」。 夏休みに四国や大阪で麺喰過多の大将は、どれ位立派なボディに為られたのかしらん（笑）。
此週の夏麺は「冷やしカレーそば」。 毎年人気のメニューだ。 御盆休みで行列の延びは早い。 開店時刻には３０人も居らしたのではないか知らん。
仕込も盛付も矢鱈と大変そうな一杯。 暑気払い効果満点のルックス。 器の縁を３種類のオイルが飾って居るが、カラーの違いが綺麗だ。 因みに赤橙は辣油（勿論、自家製）、薄い深緑はバジルオイル、そして焦茶色の煮干麻油。 混ざって仕舞う前に其々の近傍の麺をそっと絡めて其の風味を楽しむ。 大胆に掻き混ぜるのも一興だが、麺を摘まみ上げて行く内に自然と全体が馴染んで行くのに任せる事にした。 平打麺が少し紅色して居るのは、トマトを練り込んだのだそうだ。 流石にトマトの味を感じ取る事は出来なかったが、楽しい試み。 では、黒木さん十八番のローストトマトから齧り付く。 ゴーヤは御浸、赤・黄のパプリカはピクルス。 南瓜…じゃないのかな？ 「コリンキー」なんて知らなかった。 御隣は揚げた馬鈴薯。 此れも何かと思って仕舞ったが、此れだけ温かいのがミソ。 そして、腿肉のチキンが超美味しい。 オレガノたっぷりなんだそうだ。 カレーテイストのスープは豆乳ベースだそうだが、クリーミィで少しココナッツぽいとても複雑なテイストをさらりと提饗して居る。 小生は鰹だけしか判別付かず、です。 でも、極めて美味しいスープで前述の３つのオイルとのコンビネイションが素晴らしい。
最後の最後迄「キーマ飯」を頂くか悩んだ。 此の組み合わせは最も好きなのだが、夜の為にもそんなに御腹を膨らませたく無くて、断念。 もう１回伺うとか、マジで考えちゃった。