ダヴィド・デュバン ジュヴレ・シャンベルタン
David Duband GEVREY-CHAMBERTIN 2008
Mさんの誕生日祝いをワインで… 東京でワインを飲む店を選ぶのは、易しくは無い。 東海道線へのアクセスを考えると東京駅の周辺が良い。 良く使うのは、ヴァン・ドゥ・ヴィ。 ムードも無いし、静かとも云えないが、そこそこの品揃でリーズナブル。 ソムリエールというか、オバサマがユニークだし… だが、何時も此処では能が無いと、この夜は新丸ビルに河岸替。 World Wine Bar という凄い名前の店。 安くは無い店なのに、背広族で満員。 丸の内族のサラリーレベルを垣間見た思い?。 喫煙者は少ないが、禁煙じゃないし、騒がしいし。 ワインはまぁこんなもんかと云うラインナップで、プライスリストの後半は良い品揃だが、高い。 結局、ロックスオフやネットで買って、渦に持ち込むのが一番良いかもね(笑)。
最初に目を付けたシャンボール・ミュジニイが無くて、此れを選択。 ボトルを見て、2008年かぁ… とリストを見直すと、ちゃんと2008と書いて有った。 そう、2008年は難しいヴィンテージだ。
深い紅のルビー色。 ブーケはのっけから男性的なブラック系のチェリー。 ブーケにも容易に知れるミネラル感が含まれて居たが、口にすると一層ミネラリーで酸味も充分。 其れに錆っぽい印象が如何にもジュヴレだと納得させられる。 タンニンもタップリ。 勿論、スパイスのニュアンスも充分で、果実の凝縮感との対比を楽しむ。 だが、基本に忠実に造って居る印象は良く伝わって来る。 ジャッキー・トルショの畑を引き継いだ実力は伊達では無いと云う事だろう。 但し、少し面白くなくて、チャレンジャブルなポイントを探したい気分にも為った。 菫やプラム、カシス等も徐々に出て来るのだが、この頃迄待って、グラスに注ぐのが良い様だ。 この頃に為ると、寧ろレッド系のニュアンスが台頭して来る。 同時に甘さが少しちゃちな感じに為って、ドロップの様な人工甘味料見たいに変移して行くのは遣る瀬ないなぁ。 アフターの引きも充分では無いし、前述の甘さが残り、ムーディとは云え無い。 うむぅ、2008年の所為にして仕舞おうか? 一般には、彼の2008年は悪く無いとされて居るのだが…